WebPerformerによる建築確認電子申請システム
超高速開発ツールと手組み開発の融合で、短納期と高度な要求仕様を両立。
- WebPerformer
- 建設
株式会社住宅性能評価センター 様
建設・不動産
ご依頼の背景
課題解決の必要性
建築確認申請の電子化にあたり、申請書式が頻繁に変更される点が大きな課題でした。法改正のたびにWebシステムの画面変更を開発会社に依頼していては、コストとスピードの面で現実的ではありません。そのため、Webシステム稼働後は、お客様ご自身で書式の変更作業を行える「内製化」を実現し、迅速かつ低コストで法改正に対応できる仕組みの構築が不可欠でした。これを実現するためには、従来の開発手法を見直し、保守性と柔軟性を両立できる新たなソリューションが求められていました。
株式会社住宅性能評価センター
国土交通大臣の許可を受け、建築物の建築確認申請の受付サービスや住宅性能評価業務を提供。 法律に基づく厳格な審査を通じて、安全で質の高い社会資本の形成に貢献しています。
抱えていた課題
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01
頻繁な書式変更への対応と、お客様自身による「内製化」の実現
建築確認申請の書式は、法律の改正などにより頻繁に変更されます。 従来の開発手法では、書式が変更されるたびに開発会社へ改修を依頼する必要があり、コストと時間の両面で大きな負担となっていました。そのため、Webシステム稼働後は、お客様ご自身で書式の変更作業を行える「内製化」を実現し、迅速かつ低コストで法改正に対応できる仕組みを構築することが、本プロジェクトの重要な要件でした。
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02
パッケージやツールの活用による、システム構築の一層の効率化の必要性
近年、フルスクラッチの受託開発が減少傾向にあり、パッケージやツールを活用したシステム構築の効率化が求められていました。その一方で、既製品では対応できない細かな部分については、スクラッチ開発で対応する必要がありました。 お客様のニーズが細分化・戦略化する中で、アジャイル開発やプロトタイプ開発といった多様な開発スタイルを臨機応変に組み合わせ、最適なシステムを構築する手法が不可欠となっていました。
導入ソリューション
Web Performerと拡張開発の組み合わせによる最適解
お客様の「内製化」というご要望を受け、弊社は保守性に優れたノンプログラミングツールによる開発をご提案しました。複数のツールを比較検討した結果、サポート体制や将来性を考慮し「Web Performer」を選定しました。最終的な決め手となったのは、その優れた「拡張性」です。Web Performerの標準機能で対応できない要件も、Javaやデータベースといった私たちが得意とする技術で柔軟に補完できる点に、大きな可能性を感じました。特に困難だったのは、紙やExcelで使われていた従来の申請書のデザインを、Web画面で忠実に再現することでした。これに対し、私たちは既存のExcel申請書を活用するアプローチを取りました。お客様が更新されるExcelファイルから、Web Performerが画面定義として読み込めるスタイルシート(CSS)や画像を自動生成する専用ツールを独自に開発。このツールを介すことで、元の書式に忠実な画面レイアウトと、お客様ご自身で画面を簡単に更新できる仕組みの両立に成功しました。
Web Performerと独自開発ツールの連携
「Web Performer」を利用することで、実装やテストにかかる工数を大幅に削減し、開発生産性を飛躍的に向上させています。さらに、Web Performerの標準機能だけでは実現が難しい要件については、Javaやデータベースを用いた手組みによる拡張開発で対応。中でも、お客様が使い慣れたExcelの申請書から画面レイアウトを構成するCSSや画像を自動生成するツールを独自開発し、Web Performerと連携させることで、複雑なご要望と高いメンテナンス性を両立させました。
お客様との共創で実現した新たな開発スタイル
今回のプロジェクトでは、実画面をお客様にご確認いただきながら開発を進めるアジャイル的な開発手法を取り入れました。これにより、手戻りを最小限に抑え、スピーディかつ高品質な開発を実現しました。従来、多くの時間を要していた実装やテストの工数を削減できたことで、お客様の業務分析や要件の深掘りといった、より本質的な課題解決に時間を充てることができました。稼働後はお客様が開発主体となり、弊社がそれを支援するという新たな関係性を構築。このようなお客様との「共創開発」は、今後のシステム開発における一つの理想形であると考えています。
導入効果
製造フェーズの工数を半減させ、お客様によるシステムの「内製化」も実現しました。
Web Performerの活用により、実装やテストの工数を大幅に削減。
これにより生まれた時間を、お客様の業務分析や要件の深掘りに充てることで、より付加価値の高いご提案が可能となりました。また、お客様ご自身での改修が可能となり、仕様変更への迅速な対応を実現しました。
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01
開発工数の大幅削減
本プロジェクトの成功は、単にツールを導入しただけではありません。Web Performerが持つ、Javaやデータベースといった標準的な技術で機能を補完できる「拡張性」を最大限に活用したことが鍵となりました。お客様からは、従来の紙やExcelの申請書レイアウトをWeb上で忠実に再現するという、非常に難易度の高いご要望がありました。これに対し、弊社は独自のツールを開発してWeb Performerと連携させることで、ツールの標準機能の枠を超えた高度な要求仕様を見事に実現。生産性とシステムの価値を両立させました。
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02
柔軟な拡張性による要件実現
本プロジェクトの成功は、単にツールを導入しただけではありません。Web Performerが持つ、Javaやデータベースといった標準的な技術で機能を補完できる「拡張性」を最大限に活用したことが鍵となりました。お客様からは、従来の紙やExcelの申請書レイアウトをWeb上で忠実に再現するという、非常に難易度の高いご要望がありました。これに対し、弊社は独自のツールを開発してWeb Performerと連携させることで、ツールの標準機能の枠を超えた高度な要求仕様を見事に実現。生産性とシステムの価値を両立させました。
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03
お客様による「内製化」の実現
Web Performerが習得しやすいツールであったため、Webプログラミングの経験がなかったお客様の担当者様も、1~2ヶ月という短期間で操作をマスターし、実務をこなせるようになりました。これにより、これまで外部に委託していたシステムの改修作業を、お客様ご自身の手で行う「内製化」が実現。法改正に伴う頻繁な書式変更にも、迅速かつ低コストで対応できる体制が整いました。 現在は、お客様が開発の主体となり、弊社がそれを技術的に支援するという、新たな共創関係で追加開発を進めています。
お客様の声
管理部部長代理 株式会社住宅性能評価センター 松本鋭一様
提示した要件は詳細かつ多岐にわたり、かなり厳しいものだったと思いますが、概ね達成していただけました。特に、紙やExcelの申請書に限りなく近いレイアウトの入力画面を実現していただいたおかげで、設計者の方々にも違和感なく利用してもらうことができ、導入は非常にスムーズでした。また、稼働後のメンテナンスを担当する弊社の職員は、Webプログラミングの経験がありませんでしたが、Web Performerは直感的で習得しやすいため、1~2ヶ月で実務をこなせるようになりました。今後、他の業務についてもWebシステム化を進めることで、さらに利用率が高まることを期待しています。
エヌデーデー担当者からの声
(公益システム事業部 エンタープライズソリューション部 部長 奥田健一郎)
Web Performerの生産性を最大限に高めるには標準機能の活用が第一ですが、お客様のシステムの価値を高めるためには、手組みによる拡張開発が不可欠です。このバランスを最適化することが、ツールを使いこなすコツだと考えています。コーディングやテストの工数を削減できる分、お客様の業務理解を深める時間に充てられるのが、この開発手法の最大のメリットですね。 今後も、システムの「内製化」を目指すお客様を、私たちの技術とノウハウで力強く支援していきたいです。

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