WebPerformerによるコンクリートの品質チェックアプリ
土木工事におけるコンクリート品質管理を効率化
- WebPerformer
- 建設
佐藤工業株式会社 様
総合建設業
ご依頼の背景
土木工事におけるコンクリート品質管理を効率化
総合建設業であるお客様は、紙ベースで行っていたコンクリートの品質チェック業務を効率化するため、スマートデバイスを活用した新システム「健コンカルテ」を開発しました。 開発にあたっては、チェック結果を蓄積・管理するクラウド上のWebサービスを超高速開発ツール「Web Performer」で構築しました。 これにより、プロジェクト途中で発生した仕様変更にも柔軟に対応でき、予定通りの短期間で高品質なシステムをリリースすることができました。
佐藤工業株式会社
トンネルやダムなどの社会インフラを整備する土木事業と、医療・福祉施設、オフィスビル、住宅などに関わる建築事業を2つの柱とする総合建設業(ゼネコン)です。 「建設品質。」をキーワードに、安全・安心かつ快適な空間の創造と、良質な社会基盤の整備に取り組んでいます。
抱えていた課題
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01
紙ベースで行っていた、非効率なコンクリートの品質チェック業務
従来、コンクリートの品質チェック業務は紙のチェックシートをベースに行っており、多くの手間がかかっていました。 工事担当者は現場ごとにチェックシートを作成し、現場で結果を記入後、事務所に持ち帰り表計算ソフトなどへ再入力してからシステムに登録するという、非常に非効率な業務フローでした。
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02
山間部など、通信が不安定なオフライン環境でのシステム利用
トンネル工事などは山奥で行うことが多く、携帯キャリアの電波が届かない、またはWi-Fiの設置が困難な場合があります。 そのため、業務をシステム化するにあたり、通信手段がないオフラインの状況でも利用できることが特別な要件として必須でした。
導入ソリューション
オフライン対応のアプリとクラウドを連携させた新システム「健コンカルテ」
スマートデバイスからチェック結果を入力し、クラウドのシステムに収集・蓄積する新システム「健コンカルテ」を開発しました。 オフライン環境という課題に対しては、端末側で入力データを保持し、オンラインになった際にクラウドへ送信する仕組みを提案しました。 これを実現するため、端末側のアプリを「Biz/Browser SmartDevice」で、クラウド上のWebサービスとデータ管理・参照画面を「Web Performer」で構築しました。 この構成により、オフラインでもオンラインでもスムーズに業務を行える環境を実現しました。
「健コンカルテ」システム構成イメージ
「Web Performer」と「Biz/Browser」の連携による超高速開発
開発生産性の観点から、簡単な操作でWebシステムを開発できる「Web Performer」と、オフライン時にデータをデバイスに保持する仕組みを持つ「Biz/Browser SmartDevice」を採用しました。 さらに、当社が持つ連携ツール「Wiz/CONNECT」を活用することで、Webシステムとスマートデバイスアプリの連携部分の開発を完全自動化しました。 これにより、通常2〜3ヵ月かかる開発工数をゼロにでき、実質2ヵ月という短期間での開発を実現しました。
導入効果
品質チェック業務の生産性が向上し、本社と現場のリアルタイムな情報共有が実現しました。
従来のように事務所に戻ってシステムに登録し直す手間がなくなり、チェック作業の生産性が大いに向上しました。 さらに、クラウドにデータがリアルタイムで集まることで、本社の担当者がすぐに結果を確認し、現場へアドバイスを行うといった迅速な連携も可能になりました。
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01
チェック業務の生産性向上
現場でスマートデバイスから入力したチェック結果が、直接クラウド上のシステムに登録されるようになりました。 これにより、事務所に戻ってからの転記や再入力作業が一切不要となり、担当者の負担を軽減し、業務の生産性向上に大きく寄与しています。
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02
リアルタイムな情報共有
データがクラウドに集約されたことで、本社と各工事現場の間での情報共有が円滑になりました。 本社の担当者が、現場のチェック結果をリアルタイムで確認できるようになったため、必要に応じて迅速に現場へアドバイスを行うといった連携が生まれています。
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03
全土木工事への横展開
新システムは、トンネル工事だけでなく、橋梁やダムなどコンクリートを利用するあらゆる土木工事で活用できる手応えを得ています。 国土交通省のチェックシートに基づいたマスターデータを整備したことで、工事の特性に応じたチェック作業をトータルにサポートできます。
お客様の声
佐藤工業株式会社 京免 継彦様
あらゆる土木工事で必須となるコンクリートの品質チェック業務をシステム化できたのは大きな成果です。 今後は、スマートフォンのカメラ機能を使って撮影したコンクリートの画像を扱えるようにするなど、システムの機能強化も検討しています。 「健コンカルテ」をはじめ、様々な業務にICTを積極的に活用し、人材不足といった建設業が抱える課題を解消しながら、新しい建設業の確立に向けたチャレンジを継続していきます。
エヌデーデー担当者からの声
プロジェクト開始後の1ヵ月で仕様策定と概略設計を行い、その後エンジニア2名が2ヵ月で実装とテストを行いました。 メンバーの1人はWeb Performerでの開発は初めてでしたが、すぐに習熟することができました。 このように特別なスキルを必要とせず、属人性を排除できるのもWeb Performerのメリットです。 プロジェクト途中で大幅な仕様変更がありましたが、保守開発にも強いWeb Performerの強みを生かし、予定通りの期間内で無事に完了することができました。

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