Google Cloudを使ったUnitBaseとSalesforceのデータ連携

UnitBaseとSalesforceのデータ連携を低コストで実現

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ご依頼の背景

UnitBaseとSalesforceのデータ連携を低コストで実現

UnitBaseに登録されたデータをSalesforceへ10分毎に自動連携する機能を、Google Cloudを活用して構築しました。UnitBaseから出力されるCSVは全量データのため、差分抽出やデータ加工が必要でした。Google CloudのCloud Storage、Cloud Functions、BigQueryを組み合わせることで、コストを抑えつつ、効率的なデータ連携を実現しました。

抱えていた課題

  1. 01

    UnitBaseとSalesforce間の手動でのデータ連携

    UnitBaseに登録されたデータは、手動でSalesforceに連携する必要がありました。UnitBaseから出力されるCSVは全量データであり、差分出力や時間指定の出力ができないため、単純な連携では対応できませんでした。

  2. 02

    データ形式の違いによる加工作業の発生

    UnitBaseとSalesforceではデータフォーマットが異なるため、連携前に手動でのデータ加工が必要でした。また、UnitBaseは項目名の重複作成が可能など自由度が高く、連携の障壁となっていました。

導入ソリューション

Google Cloudを活用したサーバレスでの自動データ連携

UnitBaseのCSV出力機能を利用して定期的にデータを出力し、Google Cloud Storageに保存します。ファイル保存をトリガーにCloud Functionsを実行し、BigQueryにデータを蓄積します。その後、SQLでデータの差分を抽出し、Salesforceで取り込める形式へ加工して登録する仕組みを構築しました。これにより、10分毎の自動連携を実現しました。案件情報や取引先マスタなど複数の連携も、設定ファイルの変更のみで対応可能な設計としています。

システムアーキテクチャ

Google Cloud UnitBase ファイル保存 (Cloud Storage) クラウド関数1 (Cloud Functions) DWH (BigQuery) キューイング (Cloud Pub/Sub) クラウド関数2 (Cloud Functions) Salesforce ファイルインポート データ読み出し データ一括登録

コストメリットを重視したGoogle Cloudサービスの選定

データ量を考慮し、データ蓄積量・検索量に応じた課金体系のBigQueryを選定しました。これにより、常時起動が必要なRDBサービスに比べてコストを安価に抑えることができました。また、BigQueryと親和性が高く、処理時間のみが課金対象となるCloud Functionsを実行環境として選択し、さらなるコスト削減を実現しました。これらのサーバレスアーキテクチャとイベントトリガーの活用が、本ソリューションの技術的なポイントです。

導入効果

UnitBaseとSalesforceの自動連携による業務効率化とコスト削減を実現しました。

UnitBaseとSalesforceのデータ連携を実現し、手動作業を撤廃しました。タイムラグは10分で業務に支障なく、UnitBaseに蓄積されるデータを他システムで有効活用できる基盤が整いました。

  1. 01

    手動作業の撤廃

    従来、手動で行っていたデータ連携作業が自動化され、業務効率が大幅に向上しました。担当者はデータ入力や確認作業から解放され、より付加価値の高い業務に集中できるようになりました。

  2. 02

    運用コストの削減

    UnitBaseは同時接続ライセンスで運用コストを抑えられます。加えて、データ連携を実現したクラウドの運用コストも、Google Cloudのサーバレスアーキテクチャを採用したことで安価に抑えることができました。

  3. 03

    データ活用の基盤構築

    今回の連携により、UnitBaseに蓄積されるデータを他システムで有効活用できる基盤が構築できました。また契約書や請求書などのPDFファイルをinvoiceAgentに送る機能など、さらなる拡張も可能となりました。

担当者の声

エヌデーデー担当者からの声

クラウドサービスの中で、どのサービスを選定して組み合わせて構成するかを考えること自体が弊社の専門性です。単にクラウド上で開発するのではなく、クラウドを利用した場合の価値が何なのかを理解することで、お客様の要求に対して最適なシステム構成を提案できます。お客様がクラウドに詳しいとは限らないため、弊社の知見を活かし、システム実行環境だけでなく、開発・保守・運用も考慮した構成を提案することを心がけています。今後も世の中のサービスの動向を注視し、お客様に最適な提案を続けていきたいです。