Salesforceの標準機能を活かした顧客データ連携

150万人の顧客情報をSalesforceに集約し、属人化していた営業活動の標準化に向けた第一歩を実現しました。

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冠婚葬祭サービス・互助会事業を展開するお客様

冠婚葬祭

ご依頼の背景

150万人の顧客情報をSalesforceに集約し、属人化していた営業活動の標準化に向けた第一歩を実現しました。

互助会員向けに冠婚葬祭サービスを提供するお客様では、営業活動が個人のスキルに依存し、体系化されていないことが課題でした。この解決に向けた第一歩として、150万人に及ぶ膨大な顧客情報を集約するためのCRM基盤をSalesforceで構築しました。基幹システムに散在していた顧客情報、契約履歴、家族情報などをTableau Prepを用いてSalesforceへ移行・統合。営業担当者がタブレット一つで必要な情報を確認できる環境を整え、営業活動の効率化と標準化の礎を築きました。

冠婚葬祭サービス・互助会事業を展開するお客様

関東地方を中心に、互助会制度を通じて冠婚葬祭サービスを提供されている企業様です。地域社会に根差した営業活動で、お客様の人生の節目をサポートされています。

抱えていた課題

  1. 01

    属人化した営業スタイルとノウハウの標準化

    個別訪問や地域の団体営業が主体であり、営業担当者個人のスキルや人脈に頼る傾向が強く、組織としての営業ノウハウが体系化・共有されていませんでした。将来的な成長のため、営業活動を標準化し、誰もが高い成果を出せる仕組み作りが求められていました。

  2. 02

    膨大かつ複雑な顧客情報の管理と活用

    150万人もの顧客情報に加え、互助会契約の変更履歴、家族構成、過去数十年にわたる行動履歴など、関連情報が多岐にわたり、一元管理されていませんでした。営業担当者は事務所で紙に印刷して情報を持ち出すなど、非効率な活動を強いられていました。

導入ソリューション

SalesforceによるCRM基盤の構築とデータ統合

営業活動標準化の第一弾として、Salesforceを導入し、顧客情報の一元管理を実現するCRM基盤を構築しました。BtoCビジネス特有の膨大な顧客情報を扱うため、データ連携にはTableau Prepとデータローダを組み合わせた安定性の高い構成を採用。基幹システムから150万人の顧客情報をはじめ、契約情報、家族情報、施工情報、行動履歴などをSalesforceへ移行しました。これにより、従来は紙で持ち出していた情報をタブレットで確認できるようになり、営業活動の効率が大幅に向上しました。

データ連携の概略図 基幹システム 顧客・契約・家族情報 etc. Tableau Prep (データ抽出・加工) データローダ (データ取り込み) Salesforce (CRM)

Salesforce標準機能と外部キーを活用した効率的な構築

外部キー活用の概略図 基幹システムのデータ 【顧客】世帯:A,姓名 【家族】世帯:A,姓名 「外部キー」を設定 (世帯 + 姓名) データ連携をロジックを簡素化 Salesforce 標準機能でデータを自動紐付け 【取引先責任者】性名 外部キー: A_性名 【家族情報】性名 紐付け先(外部キー): A_性名

今回の構築では、保守性や将来の拡張性を考慮し、カスタム開発を最小限に抑え、Salesforceの標準機能を最大限に活用することを意識しました。データ連携においては、Tableau Prepを用いて基幹システムのデータを抽出し、Salesforceのデータローダで取り込む方式を採用。連携部分に複雑なロジックを持たせず、Salesforceの「外部キー」機能を用いてデータの重複や紐づけ(マージ)を行いました。例えば、顧客の世帯と姓名を外部キーとして家族情報を連携するなど、どの項目をキーにするかの選定が重要でした。この手法により、データ検証の工数を大幅に削減し、効率的なプロジェクト進行を実現しました。

導入効果

営業活動に必要な情報が一元化され、営業DXの強固な基盤が完成しました。

顧客情報を中心に関連情報が紐づけて可視化されたことで、営業担当者はタブレット一つで顧客の全体像を把握できるようになりました。これにより、より質の高い提案活動が可能となり、今後のSFA構築による営業活動の本格的な標準化へと繋がる道筋ができました。

  1. 01

    顧客情報の可視化

    従来は分散していた顧客情報、契約履歴、家族情報、過去の行動履歴などがSalesforce上で一元的に管理・可視化されました。これにより、顧客一人ひとりに対する理解が深まり、よりパーソナライズされたアプローチが可能になりました。

  2. 02

    営業活動の効率化

    事務所で情報を印刷して持ち出す必要がなくなり、タブレットでいつでもどこでも最新の顧客情報を確認できるようになりました。これにより、移動時間や準備時間を有効活用でき、営業活動全体の生産性が向上しました。

  3. 03

    将来のSFA構築への布石

    今回、強固なCRM基盤を構築したことで、次のステップであるSFA(営業支援システム)の導入がスムーズに進められるようになりました。日報入力や地図機能との連携など、より高度な営業活動の標準化に向けた拡張性が確保されました。

担当者の声

エヌデーデー担当者からの声

お客様の営業改革という重要なプロジェクトの第一歩に携われたことを大変嬉しく思います。今回はBtoCビジネスにおける大規模なデータ移行が伴うため、システムの安定稼働を第一に考え、実績のある構成を提案させていただきました。また、Salesforceの標準機能と特性を活かすことで、開発や検証の工数を抑え、効率的にプロジェクトを進められた点は大きな成果だと感じています。現在は、第二弾となるSFA導入に向けて、お客様の営業スタイルに合わせた具体的な提案を進めています。このCRM基盤がお客様の売上向上にどう貢献していくのか、今後も伴走しながら見届けていきたいです。