BIツールで実現する工場設備と経営データの可視化

散在していた工場設備と経営データをBIツールで可視化し、迅速な経営判断を支援しました。

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大手電機メーカー様

製造業

ご依頼の背景

散在していた工場設備と経営データをBIツールで可視化し、迅速な経営判断を支援しました。

基幹システムのリプレイスを機にBIシステムの導入を検討されていたお客様に対し、弊社担当者が常駐支援を行いました。まず、国内3工場の設備IoT化推進の一環として、これまで月次で確認していた設備稼働データをほぼリアルタイムでモニターに表示する仕組みを構築しました。次に、会社統合により各拠点に散在していた経理データを集約・整理し、経営陣が迅速に状況を把握できるダッシュボードを作成。現在も継続的に要件を確認しながら、経営会議で活用されるボード作成に貢献しています。

大手電機メーカー様

電力インフラを支える製品やサービスを提供する大手電機メーカーです。エネルギー事業を核に、社会の持続的な発展に貢献されています。

抱えていた課題

  1. 01

    リアルタイムでの工場設備稼働状況の把握が困難

    国内に3つの工場をお持ちでしたが、設備稼働データは月次で集計・確認する運用でした。そのため、設備の稼働状況やエラー発生をリアルタイムに近い形で把握することが難しく、工場内のモニターで即座に状況を確認できるような「見える化」の仕組みが求められていました。

  2. 02

    散在する経営データの集約遅延と属人的な運用

    会社統合の経緯から、経理データが旧会社それぞれの工場に散在していました。データを集約する作業に多くの時間を要するため、経営陣への経営データ報告が遅れることが課題でした。また、データ集計には属人的なルールも存在し、見るべき指標が明確になっていない状況でした。

導入ソリューション

データ連携と可視化によるBIプラットフォーム構築

お客様のBIシステム導入を支援するため、弊社担当者が常駐し、情報システム部門や主幹部門と密に連携しながらプロジェクトを推進しました。まず、工場設備の稼働データをリアルタイムに近く表示するため、DataSpiderを用いてデータをDr.Sumへ連携し、MotionBoardで可視化する仕組みを構築しました。次に、経営データの可視化では、散在する経理データを整理・統合し、経営陣が求める情報をダッシュボードで表現しました。お客様の要望に対し、現行環境では実現が難しい場合でも、代替案を丁寧に提案し、納得いただきながらゴールを目指しました。段階的に導入を進め、現在は経営会議で活用されるボード作成に貢献しています。

各種BIツールを連携させたデータ活用基盤

データ活用基盤の中核として、ウイングアーク1st社のBIツール群(Dr.Sum、DataSpider、Datalizer、MotionBoard)を活用しました。基幹システムなどに散在するデータを、ノーコードで開発できるETLツール「DataSpider」を用いて抽出し、高速集計データベース「Dr.Sum」へ連携・統合しました。統合されたデータは、ダッシュボードツール「MotionBoard」やレポーティングツール「Datalizer」を使い分けることで、工場設備の稼働状況や経営データなど、目的に応じた最適な形で可視化を実現しました。

データ活用基盤 構成図

基幹システムなど

散在するデータ

DataSpider

データ連携・統合

Dr.Sum

高速集計DB

MotionBoard

ダッシュボード

Datalizer

レポーティング

BI Image

導入効果

工場設備から経営データまで、これまで見えなかった情報を可視化し、迅速な状況把握を可能にしました。

BIツールの導入により、工場設備の稼働状況や、これまで集約に時間を要していた経営データを一元的に可視化しました。また、その過程で属人化していた経理データのルールを整理することにも繋がり、データに基づいた迅速な意思決定の土台を築きました。

  1. 01

    工場設備の稼働状況把握

    従来は月次でしか確認できなかった工場の設備稼働データを、ほぼリアルタイムで工場内のモニターに表示できるようになりました。これにより、現場レベルでの迅速な状況把握が可能となり、生産性向上に向けたデータ活用の第一歩となりました。

  2. 02

    経営データの迅速な提供

    各拠点に散在していた経理データをDr.Sumに集約し、MotionBoardで可視化しました。これにより、これまで多大な工数を要していたデータ集約作業が自動化され、経営陣が必要なデータを素早く確認できる体制が整いました。

  3. 03

    経営会議資料作成の効率化

    これまで各本部が個別に作成していた経営会議用の報告資料を、MotionBoardやDatalizerを用いてボード化しました。これにより、資料作成にかかる工数が削減されるとともに、会議での報告形式の標準化にも貢献しています。

担当者の声

エヌデーデー担当者からの声

BIシステム構築当初から、お客様の情報システム部門や主幹部門の方々と一体となってプロジェクトを進めることができました。時には技術的な課題に直面することもありましたが、お客様に支えていただきながら乗り越えられたと感じています。お客様が主体的に「やりたいこと」を明確に提示してくださったため、我々もそれに応えようと真摯に向き合うことができ、その積み重ねが長年にわたる信頼関係に繋がったのだと思います。今後は、データソースを準備する前段のデータエンジニアリング領域にもより深く関与し、お客様のデータ活用をさらに高いレベルでご支援していきたいと考えています。