中給システム。24時間365日止まることの許されない社会インフラの制御システム開発
作業自動化で社会インフラを支える電力制御システム開発を支援
- Linux
- 電力制御
ご依頼の背景
作業自動化で社会インフラを支える電力制御システム開発を支援
24時間365日、決して止まることの許されない社会インフラ「電力制御システム」。弊社は、この重要システムの開発プロジェクトに参画しています。お客様との業務知識の差という壁に対し、弊社は「改善と品質向上」という独自の視点からアプローチ。開発工程を徹底的に分析し、手作業で行われていたドキュメント作成などを自動化するツールを開発・提案しました。これにより、工数削減、品質向上、属人化の解消という3つの大きな課題を解決し、お客様の生産性向上に大きく貢献しています。
導入企業様
日本最大の総合電機メーカーであり、電力の安定供給を支える社会インフラの制御システムをはじめ、幅広い分野で社会に貢献する製品・サービスを提供しています。
抱えていた課題
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01
手作業による開発ドキュメント作成の工数増大
システム開発の工程において、各種ドキュメントの作成など、一定のルールに基づいて行われる作業が数多く存在していました。これらの多くが手作業で行われていたため、多大な工数がかかり、担当者がより高度で創造的な業務に時間を割くことを妨げる一因となっていました。
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02
特定スキルへの依存と業務の属人化
データ管理や複雑な書類作成といった一部の業務が、特定のベテラン社員の知識や経験に依存してしまう「属人化」が発生していました。これにより、担当者が不在の際に業務が滞るリスクや、技術継承が困難になるという課題を抱えていました。
導入ソリューション
開発工程の分析に基づく作業自動化ツールの開発・提案
開発工程を可視化
反復作業の発見
自動化ツール作成
業務効率化を実現
お客様との業務知識の差を埋めるため、私たちは技術的な側面から貢献することに着目しました。まず、お客様独自の開発工程を詳細に分析し、改善の余地がある作業を特定。特に、ルールが明確で反復性の高いドキュメント作成作業などに注目し、これらを自動化するツール(VBAなど)の開発を提案、実行しました。単にツールを作成するだけでなく、お客様の作業フローに最適化された形で提供することで、スムーズな導入と確実な効果創出を実現しました。この「改善と品質向上」への着眼点が、お客様の課題を的確に解決する鍵となりました。
KVMによるサーバ仮想化と多様な開発技術
プロジェクトでは、システムの安定性と柔軟性を両立させるため、サーバの仮想化技術を積極的に活用しています。具体的には、RedHat Enterprise Linuxに標準搭載されている仮想化モジュール「KVM」を用いて仮想環境を構築。ホストOSであるLinux上で、ゲストOSとしてWindowsを動作させ、画面系のアプリケーションを実行しています。データベースにはOracleを採用し、開発言語はC、Visual C++、シェル、VBAと、システムの特性に合わせて多様な技術を使い分けています。これらの技術力を駆し、社会インフラを支える堅牢なシステム開発に貢献しています。
導入効果
手作業の自動化により、開発工程における工数削減、品質向上、属人化の解消という大きな成果を実現しました。
弊社の改善提案とツール開発により、お客様は煩雑な手作業から解放されました。創出された時間をより高度な業務に充てることで、チーム全体の生産性が向上。誰でも高品質な成果物を作成できる体制が整いました。
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01
作業工数の大幅な削減
これまで多くの時間を要していたドキュメント作成などの作業をツールによって自動化。これにより、H社様の作業工数を大幅に削減することに成功しました。創出された時間を、より付加価値の高い設計や検証などの業務に割り振ることが可能になり、作業効率と生産性の向上を実現しました。
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02
成果物の品質向上
自動化ツールを導入したことで、手作業に起因する人的なミスを一掃しました。これにより、短時間で成果物が仕上がるだけでなく、その精度も飛躍的に向上。システム開発全体の品質向上に大きく貢献することができ、お客様からも高い評価をいただいています。
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03
属人化の解消
これまで一部のベテラン社員に依存していたデータ管理や書類作成業務を、ツールによって誰でも容易に再現できるようにしました。これにより業務の標準化が進み、属人化を解消。担当者のスキルレベルに左右されない、安定した業務遂行が可能になりました。
担当者の声
エヌデーデー担当者からの声
24時間365日稼働し続ける社会インフラのシステム開発に携われることに、大きな責任とやりがいを感じています。お客様とは業務知識で10年以上の差がありますが、だからこそ私たちは「改善と品質向上」という技術者ならではの視点で貢献できると信じています。今回は、作業自動化という形で工数削減や品質向上に貢献でき、お客様から評価いただけたことを大変嬉しく思います。今後もお客様との信頼関係を大切にしながら、H社様の事業、ひいては社会に貢献できるよう、チーム一丸となって取り組んでまいります。

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