ビル風流体解析サービス
ビル風を3Dで可視化し、ドローンの安全飛行を支援
- Drone
- ドローン
- 解析
都市部でドローン活用を検討する事業者様 様
インフラ・建設
ご依頼の背景
ビル風を3Dで可視化し、ドローンの安全飛行を支援
都市部でのドローン活用に不可欠な「ビル風」のリスクを、IT技術で解決します。弊社は、国土交通省の3D都市モデル「PLATEAU」 と、高度な流体解析ツール「Fluent」を組み合わせ 、複雑なビル風の状況を3Dで正確にシミュレーションします。目に見えない風の流れや強さをベクトル図や断面図で可視化することで、ドローンが安全に飛行できる空域を事前に調査・特定することが可能です 。さらに、解析結果をドローンシミュレータに反映させ 、よりリアルな環境での飛行計画策定を支援します
都市部でドローン活用を検討する事業者様
ビル街などでのドローンによる物流、測量、インフラ点検などを計画しており、安全な飛行ルートの策定や、突風などビル風のリスク評価に課題を抱えている事業者様を対象としています。
抱えていた課題
-
01
目に見えないビル風によるドローン運用のリスク
ビルが密集する都市部では、地形によって複雑で予測不能な強風(ビル風)が発生します。これはドローンの安定飛行を妨げ、墜落事故につながる大きなリスクです。しかし、風は目に見えないため、安全な飛行ルートを事前に計画することが非常に困難でした。
-
02
現地調査の時間的・コスト的制約
従来の風況調査では、現地に観測機器を設置する必要があり、広範囲を調査するには多くの時間とコストがかかりました。特に、上空の風の状況を三次元的に、かつ網羅的に把握することは現実的ではありませんでした。
導入ソリューション
3D都市モデルと流体解析によるビル風シミュレーション
弊社は、長年培ってきた物理シミュレーション技術を駆使し、ビル風を可視化するサービスを提供します。まず、国土交通省の3D都市モデル「PLATEAU」から対象エリアの建物データを取得します。次に、この3DモデルをBlenderで解析用に加工し、流体解析ソフトウェア「Fluent」に取り込みます。設定した風向・風速の条件下でシミュレーションを実行し、ビル周辺の風速分布や風の流れをベクトル図や断面図として可視化します。これにより、ビル間で風が強まる場所や、逆にビル裏の穏やかな場所などを正確に把握できます。
解析結果の3D可視化とドローンシミュレータ連携
弊社は、流体解析の結果をさらに直感的に理解できるよう、ゲーム開発エンジン「Unreal Engine」を用いて3D空間上に可視化する技術も有しています。風の流れを示すベクトルを3Dモデルと重ねて表示することで、どの高さで、どの方向に強い風が吹いているかを一目で把握できます。将来的には、この解析結果をドローンシミュレータに完全に取り込み、シミュレータ内のドローンがリアルな風の影響を受ける環境を構築することを目指しています。これにより、机上での飛行計画をより現実に近い形で検証することが可能になります。
一貫したサービス提供を
(Fluent等)
物理シミュレーション
(Unreal Engine等)
(Blender等)
(Paraview等)
導入効果
事前シミュレーションにより、ドローン運用の安全性を飛躍的に向上させ、効率的で信頼性の高い飛行計画の策定を可能にします。
現地調査を行うことなく、PC上でビル風のリスクを詳細に評価できます。風の強い危険な空域を避け、安全な飛行ルートを特定することで、事故のリスクを低減し、ドローンビジネスの可能性を広げます。
-
01
飛行計画の安全性向上
シミュレーションによってビル風が強いエリアや風が巻いているエリアを事前に特定し、それらの空域を避けた飛行ルートを計画できます 。これにより、ドローンの墜落リスクを大幅に低減し、安全な運用を実現します
-
02
コスト・時間の削減
現地での大規模な風況調査が不要になるため、計画策定にかかる時間とコストを大幅に削減できます。複数の風向・風速パターンでのシミュレーションも容易に行え、様々な気象条件に対応した計画を効率的に立てられます。
-
03
ドローン活用の可能性拡大
これまでビル風のリスクからドローンの導入が困難だった都市中心部などでも、安全な飛行ルートが見つかる可能性があります。シミュレーションによる安全性の裏付けは、ドローン物流やインフラ点検といった新しいビジネスの実現を後押しします。
担当者の声
エヌデーデー担当者からの声
私たちは、得意とするIT技術とドローン技術を組み合わせ、社会に新しい価値を提供することを目指しています 。このビル風解析サービスは、まさにその理念を形にしたものです。「PLATEAU」のようなオープンデータを活用し 、「Fluent」による高度な物理シミュレーション 、そして「Unreal Engine」による可視化 と、様々な技術を組み合わせることで、これまで見えなかった「風」というリスクを捉えることに挑戦しました 。今後も、リアルなドローンシミュレータの開発などを通じて 、お客様が安心してドローンを活用できる社会の実現に貢献してまいります

関連する導入事例